冊子「三角山と人々の歴史」(A4版・16ページ=写真)は、開拓の時代から歴史をひも解き、一等三角点や日本初のジャンプ台が置かれたこと や周辺の産業、道都発展の土台となった大規模な採石の歴史などがマンガのイラストを活かし、わかりやすく解説されています。

 発行したきっかけは、昨年秋、三角山小学校の依頼で協力した総合学習。後日、児童から三角山の自然や歴史などに多くの質問や絵手紙の感想文が寄せられました。会では「地域に親しまれ、ともに生きてきた三角山のことをもっと幅広く、若い世代に伝えよう」と児童向け冊子を発行することにしました。

 冊子は市民が行うまちづくり活動を市が支援する「札幌市さぽーとほっと基金」の助成を受け、3000部作りました。三角山近隣の小学校15校(750部)はじめ中学校、高校、区役所、まちづくりセンター、図書館などに配布しています。

 会では2020年、発足5周年を記念した冊子「三角山 もう1つの顔~砕石跡地の50年と未来」を自費発行しました。採石跡地には幅広い活用の仕方があり、大規模な採石の歴史をはじめ、50年間に自然回復してきた植生や自然を学ぶことができます。斜面の中心から外側に放射状に広がる「放射状節理」は山の構造を学ぶ場でもあります。

 

 現在、採石跡地は立入禁止ですが、会では様々な視点から跡地の活用を多くの市民とともに考えていきます。冊子「三角山と人々の歴史」は、そのきっかけになるものと期待しています。